旧グラバー住宅は、世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の一つだが、構成施設リストにおける正式名称の日本語と英語に違いがある。日本語では「旧グラバー住宅」に対して、英語では「Former Glover House and Office」、つまり「旧グラバー住宅と事務所」となっている。世界遺産関連の資料をみると、「事務所」の根拠として提示されているのは一枚の古写真のみ。幕末当時の南山手に設置された大砲のそばを散策し、ライフル銃を手に持つ武士を捉えたものである。同時期にねずみ島で撮影されたグラバーやその他の外国人たちの集合写真にも武士風の人物が写っており、長崎奉行所の役人または警備員と思われる。