旧長崎地方裁判所長官舎
明治・長崎の
西欧化を反映した官庁建築
保存修理工事のため観覧停止中
- 旧所在地
- 長崎市上町4番21号
- 建築年
- 1883年(明治16)
- 移築年
- 1979年(昭和54)
- 建築面積
- 89㎡
- 構造
- 木造、2階建、寄棟造、玄関は破風造
- 旧所有者
- 長崎地方裁判所
解説
旧長崎地方裁判所長官舎は、長崎控訴裁判所(現在の高等裁判所)の官舎として、長崎市上町に建てられました。長崎控訴裁判所は1886年(明治19)に長崎控訴院に改称。控訴院が1945年(昭和20)に福岡に移転すると、本建物も「控訴院官舎」から「長崎地方裁判所長官舎」の名称となりました。
歴代の裁判所長と家族がここで暮らし、室内には洋室と和室の両方が造られました。大きな玄関を設け、屋根の軒は重厚な蛇腹(じゃばら)で飾り、上げ下げ式の窓が並びます。
1979年(昭和54年)、明治時代の西欧化を反映した貴重な官庁建築のひとつとして、グラバー園に洋風の意匠がある部分が移築されました。