1858年(安政5)、江戸幕府が、アメリカ、オランダ、ロシア、イギリス、フランスの5ヵ国と修好通商条約を結ぶと、世界中から夢を抱いた大勢の外国人商人が長崎へ押し寄せます。
1641年(寛永元)から218年間、海外との交易を司る出島オランダ商館の時代は幕を閉じ、開港都市長崎へと変貌を遂げます。 かつて、長崎港を見渡す丘陵地には日本瓦に覆われた洋風建築が建ち並び「外国人居留地」としての日々の営みがありました。
グラバー園では、9棟の伝統的建造物を見ることができます。旧グラバー住宅、旧オルト住宅、旧リンガー住宅は居留地時代に建築され、150年以上、この土地に現存する貴重な建物です。
これら3棟は国指定重要文化財に指定され、旧グラバー住宅は「明治日本の産業革命遺産」の構成資産にも登録されています。他6棟は明治中期頃に長崎市内に建てられた洋風建築を移築復元したもので、各建物に当時を思わせる特徴があり、明治時代の長崎を知る上で貴重な建物です。
グラバー園ホームページ内にある南山手秘話ではグラバーやグラバー園に限らず、南山手の様々な人物やエピソードを紹介しています。ぜひこの機会にご一読いただき、長崎港を一望できるロケーションとともに、幕末から明治期の長崎を改めて感じていただきたいと思います。